書籍情報

  

コンピュータ関連

驚きの巡回セールスマン問題

巡回セールスマン問題の概略と解法を詳しく解説。ただし、具体的なアルゴリズムは書かれていない。
ウィリアム・J・クック著 青土社  2013


スパコンを知る

スーパーコンピュータのしくみと問題点を解説。
岩下武史著 東京大学出版  2015


道具としてのベイズ統計

近年見直されているベイズ統計。迷惑メールの排除などにも応用されている。
涌井良幸著 日本実業出版社  2010.11


VBAによるTCP/IPプログラミング入門   

VisualBasicを使ってインターネットの通信プログラムを簡単に作成できる。
志村康人著 CQ出版社


渋滞学   

交通渋滞が起きるメカニズムを理論的に説明している。人やアリ、インターネットの渋滞についても触れている。
西成活裕著 新潮社  2006.9


Google誕生   

いまをときめくインターネットの検索エンジンの雄であるGoogleの誕生と発展をドキュメンタリー風に描いている。
デビッド・ヴァイス著 イーストプレス  2006.6


新ネットワーク思考   

斬新なネットワークについての話題が満載。好奇心が刺激される。
特にインターネットの地図を描くと4つの大陸に分かれるという話がおもしろかった。
アルバート・ラズロ・バラバシ著 NHK出版  2002.12


量子コンピュータとはなにか   

量子コンピュータのことがなんとなく解った気分になる。
ジョージ・ジョンソン著 早川書房  2004.11


珠玉のプログラミング   

発想の転換というか、なるほどこういう手があったのかという驚きを与えてくれる。
ジョン・ベントリー著 ピアソンエデュケーション  2000.10


アルゴリズム 1〜3巻   

基本的なほとんどのアルゴリズムがわかりやすく解説されている。
R・セジウィック著 近代科学社  1990.10


絶対わかる!ネットワークの基礎超入門   

ネットワークのしくみがわかりやすく解説されている。
日経NETWORK著 日経BP  2007.4


 

旅と鉄道関連

最長片道切符の旅   

昭和53年にJR最長片道切符で広尾から枕崎までの旅行記。いっしょに旅行している気分になって楽しい。
浅田政志著 赤々舎  2008.9


女子と鉄道   


鉄道好きの女性が全国のローカル線を訪ねたときの様子や鉄道に関する諸問題の感想が書かれている。

酒井順子著 光文社  2006.11


まるごと名古屋の電車 ぶらり沿線の旅 JR近鉄ほか編   

愛知・岐阜・三重の鉄道沿線を写真で紹介。
徳田耕一著  河出書房新社  2012.1


名古屋鉄道各駅停車   

名古屋鉄道(名鉄)のすべての路線と駅が写真で紹介されている。
駅はすべてではないが、現在と昔の姿が載っており懐かしい。
清水武著 洋泉社  2016.3



SF

大魔導師の召還     

                                                 魔法世界に迷い込んだコンピューター・プログラマーの冒険談。
魔法の使える異世界に主人公のコンピュータプログラマのウィズが突然召喚されてしまう。赤毛の美人魔法使いモイラの話では魔法世界の危機を救う救世主として呼び出されたのだという。しかし魔法の使えないウィズはかえってモイラに面倒をかけてしまう。やがて魔法がプログラム言語のようにいくつかの単純な呪文を組み合わせれば強力な魔法を作り出すことがわかり、ウィズは存亡をかけて強大な敵と戦うことになった。
原作は1989年に発表されておりWindows2の時代である。見方によってはプログラマはなにやら訳のわからない言葉を操る魔法使いのように思えないこともないが、魔法とプログラムを対比させたのは斬新な発想である。プログラム言語はForth(逆ポーランド記法で記述する手続き型言語)を想定しており、かなりマニアックである。プログラム好きでないとおもしろさが伝わらないせいか、一向に続編が刊行されなくて残念である。続きが読みたい!
追伸表紙の赤毛の美女がとても素敵です。                         
リッイク・クック ハヤカワ文庫 2011.2 


マイナス・ゼロ     

タイムマシンを使ったタイムパラドックスを巧みに扱った話。昭和のノスタルジーがする。
広瀬正 集英社 2008.7 


不確定世界の探偵物語     

タイムマシンにより現在が変貌していく世界での探偵の話。レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説を読んでいるような気分になった。
鏡明著 創元SF文庫 2007.7 


啓示空間および量子真空     

これぞ現代ハードSFというべき超大作。
アレステア・レナルズ著 早川書房  2005.10


タイムスリップ明治維新     

女子高生が幕末にタイムスリップして坂本龍馬らと珍騒動をまきおこすユーモアSF。歴史の勉強にもなる。
鯨統一朗著 講談社 2006.7 


タイムマシン     

                                                 HGウェルズのタイムマシンの続編100年以上前の1895年イギリスで発表されたタイムトラベラー物の原点と言える作品です。
主人公のタイムトラベラーは時間航行機を発明して80万年後の世界へ到着する。
そこは平和な種族エロイとどう猛な種族モーロックの支配する世界だった。
タイムトラベラーはモーロックと戦いの中でさらに遙かな未来へ、地球の終末の時代へとたどり着く。
やがてもとの世界へ帰ったものの誰にも話を信じてもらえず、ふたたび未来へと旅立ってしまう。
その後のタイムマシン物ではタイムパラドックスを扱ったものが多くそれはそれでおもしろいが、いきなり80万年後の世界へ行くのはいかにもSFらしい。          
HG・ウェルズ著 早川書房 1999.6   


タイムシップ 上・下     

                                                 HGウェルズのタイムマシンの続編という感じで楽しめた。
タイムトラベラーは再び80万年後の世界へ向かうが、そこは以前と異なり高度な知性のモーロックの世界だった。
時間航行することによって未来が変わってしまったのだ。
過去に戻り世界をもとに戻そうとするが、その過去がすでに変更されてイギリスとドイツは第1次世界大戦を続行中であった。
そんな中5000万年前の世界に飛ばされてしまい、苦労の末再びタイムマシンを作り地球の終焉を見届ける時間旅行に出て変わりゆく歴史を目の当たりにする。
やがて普遍建設者と出会いさらなる超未来である時間の終焉へと向かう。
壮大なスケールの物語ですが、最後はやさしい結末となります。             
スティーヴン・バクスター著 早川書房 1999.6   


夏への扉     

                                                 タイムトラベルものでノスタルジックな雰囲気。猫好きな人にも。
友人にだまされ発明を盗まれ恋人にも裏切られた技術者が絶望して冷凍睡眠に入り未来で目覚めたものの、もう一度やりなおそうとタイムマシンで過去に戻る。はたしてうまく行くのか?                                       
ロバート・A・ハインライン著 早川書房 1956 


暗黒星雲のかなたに     

                                                 アシモフの有名な銀河帝国シリーズ前の時代の話で地球留学中の貴族の青年が友人にだまされ命の危機に陥る。
仲間になった惑星の姫君とともに陰謀を暴くため反乱軍の根拠地を探す旅に出る。
                                  
アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫 1964 


永遠の終わり     

                                                 人類の歴史を管理する時間局の主人公がある女性を助けようとして犯罪を犯してしまう。
それが原因で組織が崩壊寸前となる。世界を救うのか女性を救うのか。
                                  
アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫 1977 



 

大衆文学

幻想郵便局      

怪奇ファンタジー風ユーモアミステリー。続編に「幻想映画館」がある。
堀川アサコ 講談社 2013 

さよならドビュッシー      

音楽とミステリーを融合させた「のだめ」を彷彿させる探偵物語。
編に「おやすみラスマニノフ」がある。
中山七里 宝島社 2011.1 


ハートブレイク・レストラン      

ファミリーレストランを舞台に若い女性ライターとお婆ちゃんが、ちょっと変わった事件を解決するアットホームな探偵物語。
松尾由美 光文社 2008.10 


柳生烈堂シリーズ      

柳生のかぶき者である烈堂の青年時代を描いた剣豪小説。NHK大河ドラマ「天地人」で有名になった作者である。
火坂雅志著 祥伝社 2008.7 


プリズンホテル      

ヤクザ専用ホテルを舞台にした人情コメディ。作者は小説のつぼを心得ている、とにかくおもしろい。
浅田次郎著 集英社 2005.12 


探偵ガリレオ      

物理現象をネタにした探偵推理小説である。理工系の人にとってもなかなか新鮮なアイデアだと感心した。
東野圭吾著 文藝春秋 2005.12 


木枯らし紋次郎シリーズ      

読み切りの中編から構成されている。クールでストイックな中にも人情がある。
笹沢佐保著 


剣客商売シリーズ      

江戸の風情や生活が感じられ、淡々としたところがいい。
池波正太郎著 


神様の御用人シリーズ 1〜5    

                                                 神様の願いを聞いてそれをかなえる役目を仰せつかったフリーターの良彦が渋々ながら任務を遂行する話。
神々は人々の信仰が薄れ忘れ去られて、神通力が弱くなり自身の記憶もあいまいになって行った。
そのため良彦が御用人として神様の無理難題を解決するはめになった。
本編は4本の中編から構成されていて4だけが長編である。
物語には神話や古事記に出てくるような様々な神様が登場して,昔入った名湯を探してほしいだの作った衣服を売りたい、相撲の相手をしてほしい、貧乏神からは取り憑く家を探してほしいなどいろいろな願いを出されます。
ちょっと気になったのは神様の名前の読み方が難しくてなかなか覚えられません。
日本の神様は恋愛したり嫉妬したり争ったりととても人間くさい感じがします。
まだ読んでいませんが現時点で第6巻が発売されています。
世界ではキリスト教、イスラム教、ヒンズー教の三大宗教が約70%を占めています。
その次が仏教で約6%です。
私達日本人は何教なのでしょうか?元旦には神社に初詣に行きます。葬式は仏教で家には仏壇があります。クリスマスのお祝いもします。
キリスト教徒のように日曜礼拝はしませんし、イスラム教徒のように毎日礼拝はしません。
でもおばあちゃん世代は毎日仏壇にごはんの御供えをしますし、月1回お坊さんがきて先祖の供養もします。お墓参りもします。
ときどき神社に行って商売繁盛や家内安全、無病息災、結婚祈願もします。
よく言われるように日本人は無宗教だとは思えません。
古代から八百万神を信仰し万物に神が宿ると考えてきた日本人は科学を含めてたくさんの神様を受け入れることができるのではないでしょうか。淡々としたところがいい。
浅葉なつ アスキー・メディアワークス 2013〜2015 




写真関連

浅田家   

第34回木村伊兵衛写真賞した写真家の写真集。いろいろな職業に扮した家族の写真で一見ふざけているように見えるが、何かちょっと考えてしまう。
浅田政志著 赤々舎  2008.9



犬の記憶   

自伝的写真論。風景写真に飽きたら読んでみるのもいいかも。
森山大道著 河出書房  2001.5


不肖宮嶋 踊る大取材線   

おふざけ人間のように思われている宮嶋であるが、実はドキュメンタリーカメラマンだったりする。
宮嶋茂樹著 新潮文庫  2001.11



カメラはライカ   

クラッシックカメラに興味がある人はどうぞ。
田中長徳著 光文社文庫  1997.11




外国文学

大地      

文学作品というとやや読みづらいものがあるが、これはストーリーとしても面白い。
パールバック著 


カラマーゾフの兄弟      

人間への洞察が深い。同時代のトルストイより凄いと思う。
ドストエフスキー著 


 

日本文学

夜明け前      

「木曾路はすべて山の中である」の書き出しが有名。明治維新頃の日本の状況を詳しく描いている。
島崎藤村夫著 


夏子の冒険      

三島由紀夫の文章は、簡潔で読みやすいが奥が深い。
三島由紀夫著 


 

科学(数学・物理・生物など)と教養



痛快無比!ニッポン超人図鑑    

明治・大正・昭和の日本の変人奇人を紹介。こんな人物だったのかとビックリ。
前坂俊之  新人物文庫  2010  


名画は嘘をつく    

絵画の巨匠達の作品に込められた真実と嘘を解き明かす。
木村泰司  ビジュアルだいわ文庫  2014  


あっと驚く科学の数学    

宇宙、物理、生命などに関する数字を取り上げてコラム的に解説している。
数字と現象との思いがけない関係がおもしろい。

数から科学を読む研究会  講談社  2015  


死なないやつら    

クマムシやチューブワームという極限生物の話から始まりエントロピー増大の原理や散逸構造という生命とは何かを考えさせる。
長沼毅  講談社  2013  


xはたの(も)しい    

恋愛微分方程式やベイズ統計など、興味を引く話題を数学を交えて解説。
ステーヴン・ストロガッツ  早川書房  2014  


コーヒーの科学   


コーヒー豆の知識、コーヒーの歴史、コーヒーのおいしさのもととその成分、焙煎や抽出による味の違いや健康への影響など詳しく解説されている。
最近TV番組でやっていたのだが、近頃はコーヒーブームで売上げが伸びており家庭で焙煎した豆からコーヒーを入れる人が増えているそうだ。かく言う私は20年ほど前からコーヒーミルで豆を挽いてドリップしてコーヒーを楽しんでいる。最近ではコンビニや自販機からでも豆から入れたコーヒーを飲むことができる。

旦部幸博  ブルーバックス 2016  


フェルマーの最終定理      

約350年前にフェルマーが書き残した定理は、数々の数学者たちの挑戦を退けてきたが、ついに天才ワイルズによって証明された。
の物語が分かりやすくかつ面白く語られている。
サイモン・シン  新潮社  2008.6  


火星の人類学者      

脳の障害により奇妙な症状(すべてが白黒に見える画家など)が出た人々に向かい合った脳神経科医の話。
オリヴァー・サックス  ハヤカワ文庫  


ハイゼンベルクの顕微鏡      

不思議な不確定性原理が発見された経緯と最新の情報を解説している。
石井 茂  日経BP社  2006.1


リーマン博士の大予想   

現代数学の未解決問題のなかでも超難問と言われている「リーマン予想」をめぐる数学者達のドラマを取り上げたもので、不思議な素数の世界をかいま見ることができる。
カール・サバー著 紀伊國屋書店  2004.12


「時間」を哲学する      

過去も未来もなく、在るのは現在のみ。ほんとにそうなら、ちょっと虚しい。
中島義道  講談社現代新書  2004.10


数学をつくった人びと T〜V      

数学の歴史を数学者のドラマとともに描いている。自然と数学も身につくかも。
E・T・ベル著  早川書房  2003.10


ことばへの旅 1〜5      

哲学がしたくなったら、まずはこの本から読んでみては。
森本哲朗著  角川文庫  1977.6



歴史小説

戯史三國志 我が糸は誰を操る    

三国志の時代の軍師陳宮を独自の解釈で描いている。
続編として、我が土は何を育む (廖淳)、我が槍は覇道の翼(程普)がある。

吉川永青著  講談社  2013 


闇の左大臣      

奈良時代の壬申の乱前後の権力闘争を描いた話で、天智天皇、天武天皇、持統天皇とかの関係がわかり歴史の勉強になった。
黒岩重吾著  集英社  2007.12 


孟嘗君      

三国志の時代よりも数百年前の中国の古代史である春秋戦国時代の話である。
孫子や孔子の生きた時代である。
宮城谷昌光著  講談社  1995.11